確証バイアスとは、自分に都合の良い情報ばかりを集め、不都合な情報は無視するという心理的な傾向のことです。
ビジネスから恋愛に至るまで、日常生活でも私たちが陥りやすい心理現象なのす。
本作「ゼイリブ」に出てくる、映画史に残る長い長い乱闘シーンを見れば、確証バイアスに陥った人の心理がよく分かってきます。
この記事では、そのことを考察するとともに、本作を無料で見る方法も紹介していきます。
作品情報
予告動画
概要
WWF(現:WWE)やWCWで活躍した人気プロレスラー、ロディ・パイパーを主演に迎え、「ハロウィン」「遊星からの物体X」のジョン・カーペンター監督が手がけたSFサスペンス映画です。
本作には、1980年代に増大した通俗的な資本主義に対する、カーペンター監督の痛烈な批判が込められています。
本作は、地球はすでにエイリアンに占領されているという衝撃的な設定になっています。
エイリアンは邪悪な骸骨のような姿をしているのですが、地球人の姿に化けて日常生活のあらゆる場面に溶け込んでいます。
そこでエイリアンは、サブリミナル効果の手法を用いて、広告看板や新聞、雑誌、テレビなどに、「従え」「考えるな」「消費しろ」といったメッセージを仕込み地球人をコントロールしています。
地球人は夢中で何かを消費し続けるように仕向けられ、重要な政治・社会問題から目を背けるように仕組まれているのです。
映画「マトリックス」で人間がカプセルの中で仮想現実を生きていたように、地球人は見えない支配を受けているのです。
このように本作では、特権階級の人々がメディアを悪用して人々を操り、世の中を専制的に支配していることを批判しています。
「仕掛ける側」と「仕掛けられる側」の構造を見事に描いた、現代にも通じるテーマ性を持つ作品なのです。
低予算のB級映画でありながら、痛烈な社会風刺が込められた本作は、今もなお世界中でカルト的な人気を誇っています。
日本では1989年に劇場公開され、2018年には製作30周年を記念したデジタルリマスター版も公開されました。
スタッフ・キャスト
- 監督:ジョン・カーペンター
- 製作:ラリー・J・フランコ
- 製作総指揮:シェップ・ゴードン、アンドレ・ブレイ
- 原作:レイ・ネルソン
- 脚本:フランク・アーミテイジ
- 撮影:ゲイリー・B・キッブ
- 音楽:ジョン・カーペンター、アラン・ハワース
- キャスト:ロディ・パイパー、キース・デビッド、メグ・フォスター、ジョージ・“バック”・フラワー、ピーター・ジェイソン
あらすじ
長引く不況で失業者にあふれたアメリカ。
放浪者のネイダ(ロディ・パイパー)は、仕事を求めてロサンゼルスへと流れつきます。
ネイダはなんとか工事現場の仕事を見つけ、そこで知り合った黒人・フランク(キース・デイヴィット)と友人関係になります。
ネイダはフランクに誘われ、自由教会が所有する土地に設けられた貧民たちのキャンプに住み込むようになります。
ある夜、教会とキャンプは警官隊に襲撃され多数の逮捕者が出ますが、ネイダはなんとか逃れることができました。
翌朝、誰もいなくなった教会に戻ってきたネイダは、黒いサングラスを見つけます。
そのサングラスをかけて町を見渡すと、メディアに仕組まれたメッセージが浮かび上がってきます。
それは、「従え」「考えるな」「消費しろ」という、人々を操ろうとするメッセージでした。
見どころ
人は本当のことなんて知りたくない
本作のキーアイテムは、ネイダが教会で見つけた黒いサングラスです。
これは、レジスタンス組織が開発した、エイリアンの正体を判別できる特殊なサングラスなのです。
このサングラスをかければ、人間に化けたエイリアンを見抜くことができ、エイリアンがメディアに仕組んだサブリミナルメッセージをあぶり出すことができます。
ネイダはサングラスをかけることで世界の支配構造に気付き、友人のフランクにもサングラスをかけることを薦めるのですが、フランクは激しく拒絶します。
そしてここから、映画史上に残る長い長い乱闘シーンが始まるのです。
サングラスを「かける」「かけない」を巡って、お互い血みどろになるまで殴り合い、終わったかと思ったらまた始まって、プロレス技のサイドスープレックスまで繰り出したりもします。
全部で6分くらい続いており、あまりの長さに見ている方も笑ってしまう乱闘シーンです。
なぜ、フランクはここまでしてサングラスをかけることを拒絶したのでしょうか。
それは、典型的な確証バイアスなのです。
確証バイアスとは、自分がすでに持っている信念を肯定するため、自分にとって都合の良い情報だけ集め、不都合な情報を無視するという心理的な傾向のことです。
この確証バイアスが強いと、思い込みが強くなり柔軟な考え方が出来なくなって、他の人の意見を受け入れようとしなくなります。
一言で言うと、「真実から目を背ける」心理状態です。
フランクには家族がいて、慎ましいながらも幸せな生活を送っています。
余計なことは考えたくもないし、わざわざ世界の真実など知る必要などないのです。
真実を知ってしまえば、これまで自分が築き上げてきたものが崩れてしまうかもしれない、だから真実を知ることを拒否するのです。
確証バイアスは、そのまま放置すると誰かに都合よく利用されてしまうという、危険な心理状態なのですが、これを解くには、マインドコントロールを解除するような相当の手間がかかります。
カーペンター監督は、確証バイアスを解くことの大変さを、この長い長い乱闘シーンに込めて描いたのではないでしょうか。
作品の配信状況と、オススメの動画配信サービス
動画配信サービス一覧表
2023年7月現在の「ゼイリブ」の配信状況は以下の通りです。
最新の配信状況は、各動画配信サービスの公式サイトをご確認ください。
配信サービス | 配信状況 | 無料期間&特典 |
---|---|---|
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DMM TV | 配信無 | 30日間無料 550pt付与 |
hulu | 配信無 | 無料期間無 ポイント無 |
ABEMA プレミアム | 配信無 | 2週間無料 ポイント無 |
Netflix | 配信無 | 無料期間無 ポイント無 |
dアニメ ストア | 配信無 | 31日間無料 ポイント無 |
Lemino | 配信無 | 31日間無料 ポイント無 |
music.jp | 配信無 | 30日間無料 1,600pt付与 |
WOWOW オンデマンド | 配信無 | 初月無料 |
ディズニー プラス | 配信無 | 無料期間無 ポイント無 |
TELASA | 配信無 | 15日間無料 ポイント無 |
FOD Premium | 配信無 | 無料期間無 100pt付与 |
無料トライアルは「U-NEXT」がオススメ!
「ゼイリブ」を見放題で配信している動画配信サービスは、以下の通りとなっています。
- 「U-NEXT」
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詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
インターネットで世界中の情報が容易に手に入るようになった現代でも、都合の悪い真実を見たくないという人は一定数います。
テクノロジーではなく、人間そのものに問題があるのだということを、本作は教えてくれます。
本作の公開が1988年というのは驚くべきことであり、メディアの影響を受け続ける大衆や格差の拡大など、現代の諸問題を予言していたかのようです。
確証バイアスに陥りがちな我々サラリーマンも、是非見るべき作品です。
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本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
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