科学技術の進歩により、戦争の在り方は様変わりしました。
歩兵の武装もより強力になり、戦闘を支援する様々なツールも活用できるようになっています。
それでも、軍隊は人が運営する組織であることに変わりはありません。
軍隊という組織の中で必死にもがく兵士たちの姿は、我々サラリーマンも大いに共感ができるのです。
そこでこの記事では、「サラリーマンに刺さる戦争映画」として、ベトナム戦争以降の現代戦争から5つの作品を紹介していきます。
- 「アウトポスト」
- 「13時間 ベンガジの秘密の兵士」
- 「ハート・ロッカー」
- 「カジュアリティーズ」
- 「フルメタルジャケット」
サラリーマンに刺さる戦争映画 5選 (洋画・現代戦争編)
「アウトポスト」
2009年10月3日に勃発した、アフガニスタン紛争で最も過酷な激戦と言われた「カムデシュの戦い」の実話を映画化した作品です。
現場の兵士たちの日常もじっくりと描かれており、上層部の判断に振り回される現場の苦労がよく伝わってきます。
本作で50人余りの米軍兵士が守るのは、アフガニスタン北東部に位置する「キーティング前哨基地」なのですが、この基地の立地が見るからに最悪なのです。
四方を険しい山に囲まれた谷底に位置しており、攻撃側は高い所から一方的に撃ち下ろすことができ、防御側は格好の的になってしまうという、守る側が圧倒的に不利な罰ゲームのような場所なのです。
この基地に赴任してきた主人公たちも、周囲にそびえ立つ山々を見て愕然とします。
「何でこんな場所に営業所を作ったのか?」などと、本部の方針に疑問に思ったことのあるサラリーマンなら、とても共感できるはずです。
さらに、本作では指揮官の交代劇があり、指揮官が変わると部隊の雰囲気も変わる様子が描かれています。
前任者がせっかく築いた現地住民との関係を悪化させてしまう指揮官もいれば、敵に撃たれるのが怖くて外のトイレにも行けず、部下に小便の溜まったペットボトルを捨てさせる指揮官もいます。
指揮官によってやり方が違うので、現場の兵士たちは困惑し、士気にも影響が出てくるのです。
この辺りも、サラリーマンならよく分かるのではないでしょうか。
部長が変われば、その部署の雰囲気もガラッと変わったりしますよね。
このように、本作で描かれる現場の兵士の苦労は、日本のサラリーマンもとても共感できるものとなっています。
この作品を無料で見る方法
「アウトポスト」を無料で見る方法はこちらを参照してください。
「13時間 ベンガジの秘密の兵士」
2012年にリビアのベンガジで実際に起きた、イスラム過激派によるアメリカ領事館襲撃事件を題材にした作品です。
カダフィ政権崩壊後のリビアでは、CIAが「アネックス」という秘密拠点を構えて諜報活動を行っていました。
秘密裏に行っている活動なので、CIAの職員を米軍の正規軍が堂々と護衛するわけにはいきません。
そこで、民間軍事組織「GRS(グローバル・レスポンス・スタッフ)」の6人の警備兵が護衛の任務に就いていたのです。
本作をサラリーマン目線で見ると、このGRSとCIAの間にセクショナリズムが発生しているところが面白いのです。
GRSの仕事は要人の護衛ですが、CIAの仕事は諜報活動です。
GRSが護衛のために行った行動に対して、CIAの職員から「余計なことをするな」と文句を言われたりします。
さらに、GRSの指揮権を持っているのが、アネックスにいるCIAのチーフであり、このチーフは定年間近の事なかれ主義者です。
アメリカの大使館が襲撃されても、CIAの秘密を守るという名目のために、GRSに対してなかなか出動許可を与えようとしません。
出動が遅れてしまえば、戦闘のプロであるGRSもその実力を発揮することはできないでしょう。
このように、組織間の連携がうまくいかないせいでピンチが拡大していくという展開は、サラリーマンなら思わず同情してしまいます。
この作品を無料で見る方法
「13時間 ベンガジの秘密の兵士」を無料で見る方法はこちらを参照してください。
「ハート・ロッカー」
本作は、イラクに駐留する米軍爆弾処理班の過酷な任務を描いた戦争アクション映画です。
爆弾テロは、戦力差のある軍隊への対抗手段として用いられますが、無関係の一般市民の命を犠牲にする非道な行為でもあります。
イラク戦争時にも爆弾テロが頻発しており、そこで大きな役割を果たすことになったのが爆弾処理班なのです。
爆弾処理は非常に危険な任務であり、爆弾処理班の兵士の死亡率は一般軍人に比べ5倍高いと言われています。
ところが、主人公のジェームズは危険な爆弾処理作業を行いながらも、どこか楽しそうにしています。
完全なワーカーホリックなんですね。
ジェームズは、今まで873個もの爆弾を処理した爆弾処理のスペシャリストであり、自分の仕事のやり方を貫いて他のメンバーと衝突したりします。
爆発したらどうせ一緒だと、あえて防護服を脱いで作業をする場面もあります。
ジェームズには家族がいて、戦地から帰れば1人の父親の顔に戻るのですが、そこでも奥さんには爆弾による死亡事故の話をしています。
仕事にハマり過ぎているので、それくらいしか話題が無いということなんですね。
そして休暇が終われば、「俺にはこの仕事しかない」とばかりに、新たな戦場へと赴任していくのです。
日本にも、このような働き方をしているビジネスパーソンは沢山いるのではないでしょうか。
このような働き方をしている人たちが大勢いるからこそ、社会の安全が保たれているのだと実感させてくれる作品でもあります。
この作品を無料で見る方法
「ハート・ロッカー」を無料で見る方法はこちらを参照してください。
「カジュアリティーズ」
ベトナム戦争中に実際に起きた、アメリカ陸軍兵士によるベトナム人女性の強姦事件(192高地虐殺事件)を題材とした映画です。
戦争犯罪を告発した1人の兵士の姿を描いており、会社や役所などあらゆる組織に当てはまる、社会の縮図を描いた作品でもあります。
作品は1966年のベトナムを舞台としており、米陸軍のミザーブ軍曹(ショーン・ペン)を筆頭とする4人が、現地の村から1人のベトナム人女性を誘拐し、強姦した揚げ句に殺害するという暴挙を引き起こします。
彼らに同行していたエリクソン上等兵(マイケル・J・フォックス)は、このことを直属の上官に報告しますが、上官は取り合ってくれません。
それどころか、「奴らに仕返しをされるぞ」とエリクソンを脅して左遷しようと図り、更に同僚の兵士にエリクソンが内部告発したもバラしてしまいます。
これは日本の会社でもよくあることであり、会社の不正を告発した社員が、裏切り者扱いされたり、報復人事で飛ばされたりします。
ムラ社会的な組織は、やることがいつも一緒なんですね。
だからこそ、自分の信念を貫いたエリクソンの姿には強く心を打たれるのです。
同僚の不祥事をつい見過ごしてしまうという日本のサラリーマンにも見てほしい作品ですね。
この作品を無料で見る方法
「カジュアリティーズ」を無料で見る方法はこちらを参照してください。
「フルメタル・ジャケット」
本作は、スタンリー・キューブリック監督による、ベトナム戦争の狂気を描いた戦争ドラマです。
物語の前半では、サウスカロライナ州の海兵隊基地での新兵たちの過酷な訓練の様子を描いています。
ここで登場する、新兵教育担当教官のハートマン軍曹(R・リー・アーメイ)のキャラクターが強烈過ぎてインパクト絶大なのです。
ありとあらゆる卑猥なボキャブラリーを動員した罵詈雑言で、新兵たちを罵りまくり、彼らの自尊心を粉々に打ち砕いていきます。
会社でやったら間違いなくセクハラ&パワハラになるでしょう。
それでも、軍隊という組織の特殊性を考えれば、必要なことでもあります。
兵士は、人を殺すことが求められる職業であり、敵兵への罪悪感などの人間らしい感情は必要ありません。
そのため、新人を徹底的にシゴキ上げて、人間らしい感情を取り除いているんですね。
ハートマン軍曹のやっていることは単なるパワハラではないのです。
だからこそ、新人の長所を見つけて褒めたり、訓練についていけない者に対してはフォローをしていたりもします。
やられて一番キツいのは、上司から突き放されるということではないでしょうか。
前の職場の上司は、「自分で考えろ!」と部下を突き放し、それで間違えたら今度はボロクソに罵倒するということを繰り返し、部下をメンタル不調に追い込んでいました。
ハートマン軍曹の方がよっぽどマシですね。
本作は、本当のパワハラとは何かを考えさせてくれる作品でもあります。
この作品を無料で見る方法
「フルメタル・ジャケット」を無料で見る方法はこちらを参照してください。
まとめ
この記事では、「サラリーマンに刺さる戦争映画」として、ベトナム戦争以降の現代戦争から5つの作品を紹介していきました。
過酷な現場で必死に戦う軍人の姿には、同じ組織人としてサラリーマンも共感できるところがたくさんあります。
今回紹介した作品をヒントに、組織の中でも自分の芯を持って生きていきたいですね。
- 「アウトポスト」
- 「13時間 ベンガジの秘密の兵士」
- 「ハート・ロッカー」
- 「カジュアリティーズ」
- 「フルメタル・ジャケット」
U-NEXT見放題で配信中!(2023年8月現在)
————————————————————————
本ページの情報は2023年8月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
————————————————————————