「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」は、2014年に公開されたアメリカのコメディ映画です。
元一流レストランのシェフだった主人公が、フードトラックでサンドウィッチを売りながら人生を取り戻していくという物語です。
お金よりもやりたいことを優先する人間の生き様を描いており、組織で働く人には特に刺さる内容になっています。
この記事では、本作の見どころに加え、本作を無料で見る方法も紹介していきます。
シェフ 三ツ星フードトラック始めました (吹替版)
作品情報
予告動画
スタッフ・キャスト
- 監督:ジョン・ファブロー
- 製作:ジョン・ファブロー、セルゲイ・ベスパロフ
- 脚本:ジョン・ファブロー
- 撮影:クレイマー・モーゲンソー
- 編集:ロバート・レイトン
- 音楽監修:マシュー・スクレイヤー
- キャスト:ジョン・ファブロー(カール・キャスパー)、ソフィア・ベルガラ(イネス)、ジョン・レグイザモ(マーティン)、スカーレット・ヨハンソン(モリー)、ダスティン・ホフマン(リヴァ)、エムジェイ・アンソニー(パーシー)
作品概要
本作は、「アイアンマン」シリーズのジョン・ファブローが製作・監督・脚本・主演の4役を務めています。
ロサンゼルスの有名レストランでシェフを務める主人公が、オーナーから料理への創造性を否定されたことでシェフを辞め、フードトラックでサンドウィッチを売りながら再起を図っていくという物語です。
SNSの炎上や集客への利用という現代的なテーマも盛り込みながら、ファブロー自身の映画作りへの情熱や、フードトラックブームの火付け役である韓国系アメリカ人、ロイ・チョイの料理への情熱も込められた作品となっています。
見どころ
仕事への情熱が原点
本作において製作・監督・脚本・主演の4役を務めるジョン・ファブローは、元々は自主製作映画でキャリアをスタートさせています。
ファブローはその後の作品で積み上げた数々の実績を買われ、製作費230億円の「アイアンマン2」の監督を務めますが、評論家には「金目当ての続編だ!」と批判されてしまいます。
また、製作費163億円の「カウボーイ&エイリアン」の監督を務め、プロデューサーの言われるがままに作品作りを行いますが、これは興行的にも失敗してしまいます。
これらの結果は、ファブローとしても不本意なものでした。
そこでファブローは、「アイアンマン3」の監督就任の要請は断り、低予算の自主映画である本作の制作に取り組むことになります。
ファブローにとっての原点回帰であり、お金よりも自分のやりたいことを優先したのです。
また、本作のモデルになっている韓国系アメリカ人のロイ・チョイは、元々は一流ホテルのビバリーヒルトンのシェフを務めていた人物です。
チョイはそのシェフのキャリアを捨てて、メキシコ料理と韓国料理の融合という自分が本当にやりたかった料理を追求するために、フードトラックを始めています。
チョイのフードトラックは、SNSを利用したマーケティングで話題を呼び、フードトラックブームの火付け役となりました。
このように、本作には、映画と料理、モノ作りに携わる人々の仕事の情熱が込められているのです。
「仕事人(しごとじん)」と「組織人」
ファブローやチョイの生き方は、「仕事人(しごとじん)」そのものであり、「組織人」とは異なります。
「仕事人」とは、同志社大学の太田肇教授が示している考え方であり、自分の仕事・職業に忠誠を尽くし、それらを通じて自分を表現し、自分の目的を達成しようとする働き方のことです。
「仕事人」は、クリエイターや、スポーツ選手、研究職、技術職といった職業のように、組織内の評価よりも社会的に認められることを重視しています。
一方で、「組織人」とは雇用される組織に忠誠を尽くす働き方であり、組織の中での昇進や報酬を求めていきます。
一般企業に雇われるサラリーマンも、この2つの側面を持つことになりますが、日本では「組織人」に偏っている人の方が多いのではないでしょうか。
仕事人がやる気を無くすとき
本作の主人公カールは「仕事人」の性格が強く、子供には「(料理は)パパにとっちゃ人生最高の喜びだ」「お客さんが笑顔になるとパパも元気になる」と語り、ネットでエゴサーチも行って自分の社会的な評価を確かめています。
カールがシェフを辞めたのも、「組織人」に偏った働き方をお店のオーナーに強要されたからでしょう。
カールはシェフという自分の仕事に創造性を発揮し、新メニューを提供することを望みますが、オーナーに「何も君だけがシェフじゃない」「芸術家をやるなら他でやれ」と言われます。
さらに、カールが「大勢の客が俺の料理を待っている」と言ったところ、オーナーから「違う!君の料理じゃない」「私の店なんだから私の料理だ」とまで言われてしまいます。
「仕事人」として生きたい人にとっては、とてもキツイ言葉です。
私も、上司に「とりあえず言われたことだけやってりゃいいんだ!」と言われ、やる気を無くしたことがあります。
「仕事人」に対して、組織のやり方に従うことを必要以上に強要することは、「やらされている感」が強くなり、モチベーションの低下にも繋がるのです。
作品の配信状況と、オススメの動画配信サービス
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まとめ
100%の組織人として生きることは、組織が未来永劫安泰ということが前提となりますが、これからの時代はそうもいかないでしょう。
これからは、仕事人としての創造性も求められてきます。
もちろん、カールのようにシェフを辞めて独立起業をすることはリスクを伴い、誰にでも薦められるものではありません。
それならば、組織に身を置きつつ仕事人として生きるという道もあるはずです。
要は、個人の利益と組織の利益が一致するような働き方を目指していけばいいのです。
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本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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