世の中の平和と秩序を守るため、誇りと使命感を持って日々の仕事に励む警察官の姿は、一般市民の憧れの存在です。
そして、警察とは全国で約26万人が働く巨大組織でもあり、そこにはサラリーマンの世界にもよく似た組織の論理があります。
「踊る大捜査線」をはじめとする、警察のサラリーマン的な側面を描いた作品には、上司へのゴマすり、過酷なノルマ、上層部と現場の対立など、働く人の心に刺さる場面がいくつも出てきます。
そこでこの記事では、サラリーマンに刺さる警察映画(邦画)を、U-NEXT見放題作品を中心に5つ紹介していきます。
- 「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」
- 「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
- 「日本で一番悪い奴ら」
- 「ポチの告白」
- 「県警対組織暴力」
サラリーマンに刺さる警察映画 5選 (邦画編)
「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」
概要
本庁と所轄署、キャリアとノンキャリアの対立など、新しい視点から警察の世界を描いて大ヒットしたTVドラマ「踊る大捜査線」。
本作はTVシリーズの配役・スタッフもそのままに映画化した、劇場版第1弾となる作品です。
公開されるや否や大反響を呼び、観客動員数700万人、興行収入101億円を記録して、当時の実写邦画歴代3位という驚異的な成績を残しています。
あらすじ
ある日、湾岸署管轄内の河川で、男の水死体が発見されました。
解剖の結果、胃の中から熊のぬいぐるみが現れ、事件は思わぬ方向へと発展していきます。
同じ頃、警視庁副総監の誘拐事件が発生し、湾岸署に捜査本部が置かれることになります。
ここでも所轄を軽視するような本庁の方針に、湾岸署の刑事たちは不満を募らせていきますが…。
見どころ
組織の上層部と現場の対立をじっくりと描いた、サラリーマンの心に刺さりまくる名作中の名作です。
もはや説明不要な「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!」というセリフは、映画史に残る名ゼリフと言えますね。
全てのサラリーマンの気持ちを代弁したセリフであり、仕事中にこのセリフを叫びたくなった方も多いのではないでしょうか。
本作は、机上の論理で捜査を進める本庁と、現場で足を使って捜査を進める所轄、どちらが真実を掴めるのかという物語構造となっており、サラリーマンにも仕事の進め方を考えるきっかけを与えてくれる作品です。
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「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
概要
「踊る大捜査線」の劇場版第2弾であり、日本国内での観客動員数1,260人、興行収入173.5億円という、実写邦画歴代1位の記録を樹立した大ヒット作品です。
真矢みきさん演じる新キャラクターの女性キャリア・沖田警視正のもと、事件解決に向け奮闘する湾岸署署員たちの姿を描いています。
あらすじ
副総監誘拐事件から5年後のお台場。
湾岸署員たちは、婦女暴行やスリ被害など、日々舞い込む事件の対応に追われていました。
そんな中、湾岸署管内で会社役員の他殺体が発見され、湾岸署に警視庁の特別捜査本部が置かれることになります。
捜査本部長としてやってきたのは、初の女性キャリアである沖田警視正であり、室井警視正はそのサポートを任されることになりますが…。
見どころ
本作は、サラリーマンにリーダーシップのあり方について考えさせてくれる作品です。
命令と統制によりメンバーを押さえつけるのか、それとも、メンバーに権限を移譲して自主的な判断を求めるのか、どちらのリーダーシップが望ましいのかということなのです。
本作を見ていると、リーダーのやり方次第で、メンバーのモチベーションを上げ下げできるし、それによってチームの力にも大きな影響が出てくることが分かってきます。
青島刑事の「リーダーが優秀なら、組織も悪くない」というセリフは、前作にも引けを取らない、サラリーマンの心に響く名ゼリフですね。
優秀なリーダーの元、活気を取り戻していく湾岸署員の姿には、見ている方もワクワクさせられます。
上司へのゴマすり、セクショナリズム、形式主義など、前作と同様にサラリーマンに共感できる場面が沢山出てくるのも面白いですね。
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「日本で一番悪い奴ら」
概要
実在の事件を元に描いた「凶悪」で注目を集めた白石和彌監督が、日本警察史上最大の不祥事と言われた「稲葉事件」をモチーフに映画化した作品です。
綾野剛さん演じる北海道警の刑事が、違法捜査に手を染め没落していく様子を描いています。
あらすじ
柔道で馴らした腕っぷしの強さを買われ、北海道警の刑事となった諸星要一(綾野剛)。
諸星は強い正義感を持っていましたが、うだつの上がらない日々を送っていました。
そんな折、諸星は、先輩刑事から「刑事は点数。点数を稼ぐために裏社会に”S(スパイ)”を作れ」とアドバイスを受けます。
諸星はスパイからの情報を活用し、めざましい実績を上げていきますが、やがて自分も悪事に手を染めていくようになります。
見どころ
本作に出てくる警察組織は、ノルマの厳しい民間企業によく似た世界です。
そこでは徹底した実績主義を貫いており、検挙した事件の種類に応じたポイント制を取っているのです。
警察署全体のポイントが足りないからと、上司からハッパをかけられることもあります。
そこで諸星は、スパイと結託しヤラセ捜査を行ってまで拳銃の押収実績を上げていくのです。
まるで、売れない営業マンが無理やりに目標を達成するために行う、押し込み販売のような手口ですね。
このように、売れない営業マンがどんどん狂っていく話だと考えると、サラリーマンにも他人事とは言えない作品ですね。
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「ポチの告白」
概要
「GOTH」の高橋玄監督が、実際に起こった数々の事件を題材に警察組織の闇に切り込んだ社会派ドラマです。
真面目な警察官が、上司の命令に盲目的に従っていくうちに、自らも不正行為に加担し没落していく様子を描いています。
あらすじ
交番勤務の巡査・竹田八生(菅田俊)は、実直で性格で周りの人々からも信頼される警察官でした。
上司の評価も高い竹田は、刑事課長・三枝(出光元)の取り立てで刑事へ昇進することになります。
さらに三枝は、社宅に入れるなど竹田に様々な便宜を図り、そのことに恩義を感じた竹田は、三枝に忠誠を誓うようになります。
そんなある日、三枝は竹田に警察の不祥事のもみ消しを依頼するのでした。
見どころ
上司の三枝に恩義を感じ、ベッタリとした関係になっていく竹田は、いかにもサラリーマン的な警察官ですね。
竹田の奥さんが妊娠・出産したときには、三枝がその子の名付け親になる(しかも名前は、三枝の初恋の人から取った「ナナ」。)と言い出すほど、2人の関係はベタベタしています。
さすがにこれは奥さんもドン引きなのですが、竹田は、お世話になった上司だからと、三枝の提案を受け入れようとします。
こうしたベタベタとした関係が、上司に依存する部下を生み出し、やがては組織の不祥事にも繋がっていくことが、本作を見ることでよく分かってきます。
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「県警対組織暴力」
概要
監督・深作欣二さん、脚本・笠原和夫さん、主演・菅原文太さんという、「仁義なき戦い」シリーズのトリオが送り出した衝撃のバイオレンス映画です。
警察の側から見た「仁義なき戦い」とも言える作品であり、悪徳刑事と暴力団の若衆頭の交流を通じて、警察と暴力団の癒着構造を描いています。
あらすじ
昭和38年、とある地方都市・倉島市では、暴力団同士の小競り合いが頻繁に起きていました。
そこには警察と暴力団の癒着関係があり、倉島署のベテラン刑事・久能(菅原文太)と大原組の若衆頭・広谷(松方弘樹)は、固い絆で結ばれていました。
そんな折、県警本部からエリート警部補・海田(梅宮辰夫)が赴任し、久能を取り巻く状況も変化していきます。
見どころ
本作では、組織の不条理をよく描いています。
同じ不正行為でも、末端の人間がやったことは処罰され、上層部の人間がやったことは許されてしまうのです。
そこから伝わってくるのは、「力こそ正義」という非情な現実です。
個人の信念を貫こうとする人々が、その現実の前に打ちのめされていく様子が、とても切ないのです。
その空しさは、サラリーマンにも深く共感できるでしょう。
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まとめ
この記事では、サラリーマンに刺さる警察映画を紹介していきました。
今回紹介した作品には、サラリーマンとあまり変わらない警察の世界が描かれており、そこには、人がやる気を無くす理由や、不祥事に繋がりやすい上下関係など、日々の仕事にも生かせる教訓がたくさん詰まっています。
今回紹介した作品を見て、組織人としての姿勢を見つめ直していきたいですね。
- 「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」
- 「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」
- 「日本で一番悪い奴ら」
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- 「県警対組織暴力」
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本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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